Cat pottery object(猫の陶器オブジェ)
2023.4.26 reposted text/池田敦 photo/東海林えいこ(※一部除く)
ondoより、千海博美さんの「Cat pottery object/猫のオブジェ」を発売。
ondoの新しいプロダクトとして、イラストレーター・千海博美さんと一緒に陶器の猫のオブジェを制作し、2022年末より発売スタート。2023年春には新カラー(ベージュ)も販売スタート。
版木へ着色し、彫刻刀で彫るという独自の手法で作品制作する千海さん。近年、個展などで発表を続けている人気の立体作品(石塑粘土製)も同様に、アクリル絵の具で着彩し、模様や毛並みなどは彫りの表現で作成されています。
平面作品から飛び出してきたようなその立体作品に、私たちは新たな千海さんの魅力を感じました。
そこで、ぜひ多くの方に届けたいと陶器でのオブジェの制作をご提案。2021年夏頃より制作を開始することになりました。
制作にあたり、ご協力いただいたのは、焼き物の産地・愛知県瀬戸市で創業約50年、型の製造をする型屋・エムエムヨシハシの吉橋賢一さん。
瀬戸は、ondoがものづくりの産地として興味を持ち、最近足繁く通っている場所のひとつです。
その中で出会ったエムエムヨシハシさんの、一つ一つを手作業で作られる型制作の高い技術を拝見し、今回のプロダクト作りを依頼しました。
一点ものの立体作品を、型をつくり陶器で制作することで、作品としての魅力と量産品としての気軽さを併せ持った、暮らしに彩りを添えるプロダクトを目指しました。
原型師・吉橋さんの粘土原型と、千海さんの石塑粘土作品。
本プロダクトのモチーフは、千海さんの作品にもよく登場する〈猫〉。滑らかで美しい造形や、猫ならではのクールな表情が魅力的です。数々の立体作品の中でも、彫りによる繊細な質感が美しく表現され、陶器との相性の良さも感じます。
まず、千海さんが石塑粘土で立体作品を制作。それを元に原型師さんが手作業で粘土原型を作成し、型を制作していきます。
ちなみに、写真で粘土原型が少し大きめで作られているのは、焼成後に粘土が縮むという理由からです。
今回、ondoが千海さん・原型師さんと共に目指したのは、立体作品を元にしつつも、再現ではなく、あくまで新たな魅力をもったプロダクト作り。
原型師さんならではの独自の解釈や、焼成後の仕上がりなどをイメージして原型を作成いただくことで、それぞれのアイデアや技術が合わさった素敵なオブジェが完成しました。
2023年春には新カラー(ベージュ)の販売スタート。
両手にすっぽりと収まる心地よさ、飾ると存在感を感じるサイズの陶器製のオブジェ。ハーフマットな質感も魅力的です。
表面に彫りが施された箇所には釉薬が入り込み、濃淡表現された毛並みも特徴的。裏面には千海さんのサインもプリントされています。作品としての魅力と量産品としての気軽さを併せ持った猫の陶器オブジェ。
暮らしに彩りを添えるプロダクトとして、ぜひお楽しみください。
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「Cat pottery object/猫の陶器オブジェ」
サイズ:110mm(高さ)×75mm×(幅)/80mm(奥行き)
カラー:グレー&ベージュ
仕様:陶器/釉薬
発行者:池田敦(ondo)
制作:エムエム・ヨシハシ
個数:初回 各種50個