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【Artist file_03】mig_migさん

2022.2.4 up text/池田敦 interpretation&visual photo/TANTAP SUWANNASIT(ジャーさん)

【Artist file_03】mig_migさん

タイ出身のイラストレーター・mig_mig(ミック)さん

ondoが注目する作家さんを紹介する『Artist File』。
活動や作品を中心に、時にondoが注目する〈alternative “もうひとつ”〉の魅力も掘り下げてご紹介します。
今回ご紹介するのは、タイ出身のイラストレーター・mig_migさん。学生時代に、4年間京都で建築を学び、現在はタイで活動する彼女。線画表現をメインとする作風で、mig_migさん視点の新鮮なシーンの切り取りや、生き生きとしたキャラクターが魅力的です。
展示で来日していたタイミングで、留学や仕事を通して4年半過ごしたという京都を一緒に巡りながら、お話をお聞きしました。

【Artist file_03】mig_migさん

mig_migさん制作のcomix『さよなら またね』に登場するスポットで。

ondo galleryで開催する企画展「COMIX 2」へ出展

mig_migさんは、建築を学ぶために、京都工芸繊維大学に4年間留学し、卒業後に京都の設計事務所で働いたのちに帰国。
現在はタイ・チェンマイ大学で教授として建築を教えながら、イラストレーションのお仕事なども手掛けています。
mig_migさんとの出会いは、2019年に開催された大阪での『Unknown Asia art exchange 2019』。ondoがその年の審査員を務めており、ondo gallery賞を受賞したのがきっかけです。その年の11月には、ondoの企画するイベント・くらしごと市に出展。そして今回、東京のondo galleryにて、漫画的表現に着目した企画グループ展「COMIX」vol.2に出展します。

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    京都に留学した5年間の経験を元に描かれたcomix『さよなら またね』。
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    mig_migさんのキャラクターたち。シンプルだけど、温かみのある線画表現。
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    京都での何気ないシーンやシチュエーションが、独自の視点で魅力的に描かれています。
  • 【Artist file_03】mig_migさん
    精度の高い建物や街並みと、そこを舞台にキャラクターたちが生き生きと描かれています。

mig_migさんが感じる日本の魅力について

まず、日本は都市設計や公共交通が整備されていて、タイに比べてとても住みやすいと感じています。
あと、イラストレーションやアートワークに関しては、タイでは、作家の顔や人柄をうまく見せていくことがとても重要で、それが仕事につながることが多いように感じます。私はあまりそういったことが得意ではないので、日本のように作品やアートワークを純粋に評価する文化は、とても羨ましいです。
反対に、日本では内と外の線引きが強く、仕事や人間関係の構築がむずかしいなと感じることもありました。

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    今回通訳をお願いしたジャーさん。京都留学時代に共に建築を勉強した友人です。
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    ずっと来たかったという、リニューアルした京都市京セラ美術館にて。
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    制作は主にi-PadのProcreateにて。時間の短縮に繋がり、とても便利とのこと。
  • 【Artist file_03】mig_migさん
    ショートアニメーションなども得意とするmigさん。動く似顔絵なども手掛けています。

Q&A/作品や制作スタイルをご紹介

Q 絵を描き始めたきっかけは?
小さい頃から絵を描くのが好きでした。元々はイラストレーションを学びたかったのですが、生活や仕事のことなどを考え、建築を学ぶことにしました。
タイでは「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「ちびまる子ちゃん」など、幼少期より日本のアニメに親しんでいたこともあり、いつか日本に住んでみたいと考えていました。日本への留学の話があったときはすぐに飛びつきました(笑)

Q 普段はどんな作品づくりをされていますか?
普段は、デジタルでイラストレーションの制作をしています。
制作環境はi-padのProcreateです。平日は大学の仕事もあり時間に制約がある中なので、制作しやすくとても助かっています。あと、ショートアニメーションも得意としています。

Q 今回の作品のテーマは?
京都に留学し、就活を経て日本の設計事務所で仕事まで経験しました。
その5年間で出会ったいいことも、つらいこともたくさんあります。それらの経験を元に、京都を舞台に作品や漫画を描きました。京都を観光する人や、私と同じように住んだことがある人に見てもらい、自分の経験から生まれたストーリーに楽しさを感じてもらいたいです。

Q 日本での作品を発表したきっかけは?これからも日本で活動したいですか?
ondoの池田さんに出会った、日本の大阪で開催されたアートイベント『Unknown Asia art exchange 2019』が初めての日本での発表の機会でした。それがきっかけで今にも繋がっているのは、とてもラッキーだと感じています。その後は、コロナもあり発表の機会はありませんでしたが、今後も継続的に日本での発表をしていきたいです。
また、今回の展示を見てくれる人との繋がりができればとても嬉しいです。

【Artist file_03】mig_migさん

-展示開催-
石山さやか・ゴトーヒナコ・高橋由季・mig_mig
「COMIX2 -4 short stories-」
2.3(金)-2.13(月) ※6(月)・7(火)休み
12:00–19:00/最終日17:00まで
@ondo gallery
https://ondo-store.net/exhibition_pickup/20918/

 

-PROFILE-
mig_mig
タイ出身のイラストレーター・グラフィックデザイナー。タイ在住。
京都工業繊維大学建築設計修士過程を修了後、タイに戻り、建築家として勤務。現在はフリーランスとして活動。アニメーション制作、似顔絵制作など幅広い表現を特徴に、日本への活動も広げている。

UNKNOWN ASIA Art Exchange Osaka 2019/ondo池田敦レビュアー賞

URL_https://mig-duckstore.tumblr.com
instagram_@mig_mig

 

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