【Artist file_04】韓国のイラストレーターたち
2023.8.17 up text／菊地詩乃 photo／東海林えいこ
イラストレーションギャラリー&ショップ・INOURMANSIONと韓国のイラストレーターたち
ondoが注目する作家さんを紹介する『Artist File』。
活動や作品を中心に、時にondoが注目する〈alternative “もうひとつ”〉の魅力も掘り下げてご紹介します。
今回ご紹介するのは、韓国のイラストレーションギャラリー&ショップのINOURMANSIONさんと、INOURMANSIONさんがセレクトした韓国の5名のイラストレーター・アーティストたち。国の垣根を越えた出会いや、ギャラリー運営に対する想いについて。また、そこで活躍する5名のイラストレーター・アーティストについて、個性溢れるプロダクトとともにご紹介します。
韓国のイラストレーションギャラリー&ショップ・INOURMANSIONさん
韓国・ソウル。街の喧騒から離れた落ち着く場所に構えるINOURMANSIONさんは、2022年3月12日にオープンしました。
白を基調とした、シンプルでありながら温かみを感じる内観と、沢山のプロダクトが店内いっぱいにディスプレイされている様子は、心が弾む居心地の良い空間となっています。
そんな彼らとの出会いは2023年の春。SNSを通じて連絡をいただいたことをキッカケに、オーナーのParkさんが来日してくださり直接お会いすることになりました。彼のギャラリーの運営に対する真摯な想いや姿勢に共感し、ondoとの協働をスタートすることに。「何かできることはないか？」というまっさらな状態から、まず最初に取り組んだのは「作家さんのプロダクト交換」でした。それぞれのギャラリーから関わりのある作家さんをピックアップし、プロダクトをギャラリーの一角で販売。韓国の個性豊かなプロダクトたちは、ondoのギャラリー奥のストアに新鮮味を与えてくれました（現在も、店頭とオンラインストアにて販売しております）。
今回の取り組みを機に、今後も国の垣根を越えた新たな取り組みや可能性を探り、ondoの目指している「多くのエンドユーザーの暮らしに想像力を届ける」を体現していけたらと思っています。
Q&A／ギャラリー運営に対する想い・現在とこれからについてご紹介
Q「INOUR MANSION」という名前の由来を教えてください。
「様々な作家たちが入居しているマンション」というコンセプトで活動をスタートしました。
作家ごとに各自の戸数が割り当てられ、「INOURMANSION」というマンションを通じて作家としての活動と、コミュニティを形成してほしいと考えています。
Q どんな想いでギャラリーを運営していますか？
イラストをベースとした、様々な作家とお客さんのあたたかいコミュニケーションの空間を作りたいという想いで運営しています。
作家たちの作品をもう少しカジュアルに展開して、気軽に訪れて鑑賞を楽しめる空間になってほしいです。
Q INOUR MANSIONで紹介している作家さんの特徴を教えてください。
個性的で、作品からあたたかみを感じることができるような作家を中心に紹介しています。
Q 日本の作家さんをどう感じますか？
個性が強く、確実な自分の色を持っている作家さんが多いと感じています。
また、作品も多様で、あたたかみがある作品や、奥深い哀愁を感じる作品が多いと感じています。
Q これからやっていきたいことや目標などあれば教えてください。
直近の目標は、韓国の作家を海外に広げていくことです。
そして、国内で作家たちが難なく展示できる環境を作り、最終的には、海外の作家も韓国で活動できる場所・環境を作りたいと思っています。
ギャラリー&ショップ INOURMANSION
Artist紹介
Ariさん
韓国にて、出版、本のイラスト、製品パッケージ、企業広告など様々な分野で活動中のAriさん。
細やかで繊細なタッチが特徴的で、主に人物画を中心に描いています。
情景が鮮明に伝わってくるような、人物の立ち振る舞いや仕草、表情の表現が魅力的です。
Laon Kimさん
2020年より韓国・ソウルを拠点に活動中のLaon Kimさん。
「かつて誰かが夢見た光景を描く」というLaon Kimさんの作品の、現実と夢の境目を漂うような不思議な浮遊感に心が引き込まれます。
独特な世界観が生むストーリーへの想像力が掻き立てられるのも魅力的です。
minimoniさん
韓国にて、イラストレーター・文房具デザイナーとして活動するminimoniさん。
ほっこりするようなストーリーに登場する、様々な表情や仕草が愛らしいキャラクターが魅力的です。
2022年には「minimoni」というデザインブランドの運営をスタートし、環境に配慮したグッズ制作にも力を入れているそうです。
obigさん
韓国にて、数多くの企業やブランドとのコラボレーション活動を行っているobigさん。
ヴィンテージな作品などから影響を受けて、自身の制作に取り組んでいるとのこと。
懐かしさを感じるレトロなタッチと、新しさを感じるポップな雰囲気が魅力的です。
自身が運営するストアでは、obigさんの魅力が詰まった様々なプロダクトが販売されています。
seolzziさん
韓国にて、様々なグローバル企業や出版社と協業し、イラストレーターとして活動するseolzziさん。
日常で感じたものからテーマを見つけ、そこにユニークな想像力を加えた世界と、そこへ行きたいという思いを表現しているとのこと。
ほっこりするタッチと色使いで表現された可愛らしい世界観や、少しシュールでクスッとするような愛おしい世界観が魅力的です。
